中小企業診断士の地域貢献活動~沖縄国際大学・東村との新商品開発プロジェクトを通じて~

中小企業診断士の役割は、企業の経営課題を解決することだけではありません。
地域の事業者、大学、自治体などをつなぎ、地域資源を活かした新たな価値づくりを支援することも、重要な地域貢献活動の一つです。

特に沖縄のように、各地域に特色ある資源や文化が存在する地域では、それらをどのように商品やサービスとして磨き上げ、地域経済の活性化につなげていくかが大切になります。

そのような中、沖縄国際大学、東村、沖縄県中小企業診断士協会が連携し、東村の特産品を活用した商品企画コンテスト2026が開催されることになりました。

https://www.okiu.ac.jp/news/93746

目次

地域に根差した中小企業診断士の役割


1、 今年度の取り組み

沖縄国際大学・東村・診断士協会による商品開発

今回の取り組みでは、沖縄国際大学の学生が、東村の特産品を活用した新商品企画に挑戦します。

沖縄国際大学と沖縄県中小企業診断士協会は、包括連携協定に基づき、大学での学びと社会で必要とされる実践的スキルの習得を結びつける取り組みを進めています。
2026年度は、沖縄国際大学のセミナーハウスもある東村の協力を得て、東村の特産品を活用した商品企画・提案を行う予定です。

この取り組みは、学生にとっては実践的な学びの場であり、東村にとっては地域資源の新たな活用方法を探る機会となります。
また、中小企業診断士協会にとっても、専門知識を地域に還元する大切な地域貢献活動です。


2、 昨年度の取り組み

ハッピーモア市場との商品企画コンテスト

昨年度は、沖縄国際大学、ハッピーモア市場、沖縄県中小企業診断士協会が連携し、「沖国大・ハッピーモア市場」商品企画コンテスト2025が実施されました。

同コンテストでは、学生5グループが、ハッピーモア市場の商品である「ヨーコさんのレモンアンダギーのもと」を活用した商品企画開発に挑戦しました。

学生たちは、単にアイデアを出すだけでなく、実際に試作を重ね、ターゲット顧客や利用シーンを考えながら商品提案を行いました。

グランプリには、企業システム学科3年次の李チームによる「かじるレモンチーズスティック」が選ばれました。
子育て中の20〜40代の共働き家庭をターゲットに、親子で手軽に作れるおやつとして企画された商品です。


3、 商品開発における診断士の支援

アイデアを「実現可能な企画」に磨き上げる

商品開発では、自由な発想が重要です。一方で、実際に商品として販売していくためには、経営的な視点も欠かせません。

中小企業診断士は、学生や事業者のアイデアに対して、次のような視点から支援を行うことができます。

  • ターゲット顧客は明確か
  • 商品の魅力が一言で伝わるか
  • 価格や販売チャネルに現実性があるか
  • 地域資源の特徴が活かされているか
  • 試作品から商品化に進むための課題は何か
  • 事業者にとって継続的に販売できる可能性があるか

学生の柔軟な発想に、中小企業診断士の経営的な視点が加わることで、アイデアはより実現可能性の高い商品企画へと磨かれていきます。

昨年度の取り組みでも、学生グループは数か月前から試作を重ね、中小企業診断士からアドバイスを受けながら商品企画を進めました。
このプロセスそのものが、学生にとって大きな学びになったと考えられます。


4、 地域資源を活かすということ

「地元の素材を使う」だけでは終わらせない

地域資源を活用した商品開発では、単に地元の素材を使えばよいというわけではありません。

大切なのは、その素材にどのような魅力やストーリーがあるのかを整理し、誰に、どのような場面で届けるのかを具体化することです。

例えば、東村の特産品を活用する場合でも、次のような視点が重要になります。

  • 東村らしさはどこにあるのか
  • 観光客向けの商品なのか、地元向けの商品なのか
  • お土産、日常使い、ギフトなど、どの利用シーンを狙うのか
  • 価格帯やパッケージはターゲットに合っているか
  • 継続的に製造・販売できる仕組みがあるか

地域資源の価値を引き出すためには、「素材」「顧客」「売り方」を一体で考える必要があります。
ここに、中小企業診断士が関わる意義があります。


5、 産学官連携による地域貢献

学生・事業者・地域をつなぐ実践の場

今回の取り組みは、大学、自治体、専門家団体が連携する産学官連携の実践事例でもあります。

学生にとっては、教室で学んだ知識を実際の商品企画に活かす機会になります。
地域にとっては、若い世代の感性を通じて、地域資源の新たな可能性を発見する機会になります。
そして、診断士協会にとっては、専門性を活かして地域の人材育成や地域活性化に貢献する機会となります。

このような活動は、短期的な成果だけでなく、地域の未来を担う人材の育成にもつながります。
学生が地域資源に関心を持ち、地域事業者や自治体と関わることで、将来的な地域産業の担い手や支援者が育っていくことも期待されます。


まとめ

中小企業診断士は、企業支援の専門家であると同時に、地域の未来づくりを支える伴走者でもあります。

大学、自治体、事業者と連携しながら、地域の資源を活かし、若い世代の学びを支え、新たな事業の芽を育てていく。
こうした地道な活動こそ、地域に根差した中小企業診断士の大切な役割ではないでしょうか。

沖縄国際大学、東村、沖縄県中小企業診断士協会の連携により、地域の魅力を活かした新しい商品アイデアが生まれることを期待しています。そして、この取り組みが、学生の成長、地域事業者の活性化、沖縄の地域資源のさらなる価値向上につながることを願っています。


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この記事を書いた人

沖縄県浦添市/チャレンジ・アクセラレーター・コンサルティング代表/ 半導体材料メーカー→経営コンサル会社→独立/最前線で毎月30社の事業者さんをサポート/認定支援機関/中小企業診断士、事業承継アドバイザー、職場のSDGs推進コンサルタント/沖縄県産業振興公社、中小機構沖縄事務所、商工会議所の登録専門家/創業や事業、副業に役立つ情報を発信/経営戦略、事業計画、資金調達、補助金、お気軽にご相談ください

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