【簡単にわかる】安全性分析

安全性分析

経営分析の最終回です。

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ラストは安全性分析について掘り下げます

目次

【簡単にわかる】安全性分析

安全性で確認頂きたいのは次の3つです

安全性分析

どれくらいの期間の安全性を見たいかで、重視する指標が変わります。

自己資本比率(純資産/総資本)

自己資本比率

会社の中長期の安全性を評価する代表的な指標です。
数値が大きいほど安定していると言えます。
黒字が継続すると純資産に利益剰余金(俗に言う内部留保)が積み重なり、自己資本比率が上がります。
健全性を考えると20%以上の自己資本比率が望ましいです。
自己資本比率がマイナスの状況を債務超過と言います。

流動比率(流動負債/流動資産)

流動比率

短期的な倒産リスクをみる指標です。
流動資産は1年以内に現金化できる売掛金や手形、棚卸し資産が当てはまります。
流動負債は1年以内に返済しなければならない買掛金や短期借入金が当てはまります。
120%以上で合格、100%なら気をつける、100%未満は危険(自転車操業)です。


より厳密に安全性を精査したいときは流動資産から棚卸し資産を除いた当座資産という指標を分子に使うこともあります。
業績が悪化している会社は売れない棚卸資産(在庫)を抱えているケースも多く、現金化が難しいので棚卸資産(在庫)を除いて考えるのです。

借入金月商倍率(短長期借入金/月商)

借入金月商倍率

借入金の目安をチェックできます。
操業したての事業者さんから「借入金は幾らくらいまで大丈夫?」という質問を受けると紹介する指標です。
借入金の合計が売上の1倍以下なら安全、2倍以下なら不安なし、5倍超は要注意、10倍超は危険、と判断します。
月商の10倍以上の借入は要検討と考えればシンプルですよね
月商50万円なら借入は250万円以内に抑えることが望ましいです。
500万円を超えてくると自転車操業のようになってしまいます。

まとめ

・安全性をみる指標は3つ
・どれくらいの期間の安全性を確認したいかによって重視する指標が異なる
・自己資本比率は20%以上、流動比率は120%以上、借入金月商倍率は5倍以下を目指す

○参考書籍
・中小企業診断士 最速合格のためのスピードテキスト(2) 財務・会計 (TAC出版)
・財務諸表分析 ゼロからわかる読み方・活かし方 (PHPビジネス新書)
・図解でわかる経営分析 いちばん最初に読む本(久保豊子氏 アニモ出版)
・知識ゼロからの経営分析(足立武志氏 幻冬舎)
・経営戦略の基本(日本実業出版社)

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この記事を書いた人

沖縄県浦添市/チャレンジ・アクセラレーター・コンサルティング代表/ 半導体材料メーカー→経営コンサル会社→独立/最前線で毎月30社の事業者さんをサポート/認定支援機関/中小企業診断士、事業承継アドバイザー、職場のSDGs推進コンサルタント/沖縄県産業振興公社、中小機構沖縄事務所、商工会議所の登録専門家/創業や事業、副業に役立つ情報を発信/経営戦略、事業計画、資金調達、補助金、お気軽にご相談ください

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